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部屋は整い箱はメッシー
棚割りを考え抜いてみる

大きな家具は引越先に置き場を見つけられず捨てるしかない！ナンテ結末になるのは勿体ナイと思うスコープ的思考で家具を作るので、スコープが作る家具はどれもコンパクトです。思い返せば昭和の部屋には小さな収納がよく置かれていました。カラーボックスのようなシンプル収納は使い道がいくらでもみつかるんだから、無垢材を使って丁寧に仕上げたカラーボックス的収納家具があれば、それこそ一生使える！そんな収納が欲しい！そんな考えから生まれたのがメッシーです。grafのオリジナル家具や特注家具を製作する『graf labo』で生産されています。9mm厚の薄い無垢材を使っているので、強度を高めるために全て固定棚です。綺麗に蟻組みされているので上下左右どの向きに置いても違和感なく、棚板も少し角を落としてあるので雰囲気もよいです。また、裏板にはシリアル番号もスタンプしています。汎用性を高めるとサイズに余裕をみるので、物は大きくなるばかりですが、メッシーはその余裕は見ていません。特に部屋を狭くする奥行を抑えています。でも、一般的な雑誌をいれて飛び出すことなく、文庫本は前後2冊収納できるギリギリ入る242mmです。また、スコープが作る家具は幅330mmを規格としています。メッシーは幅660mm、パントリー角は幅330mm、パントリー角2台の上にメッシーを置くこともできます。そして考え尽くしたのが棚割りです。そこに法則があるわけでもなく、周りの物がゴッソリ片付くように考えました。あらゆる物が詰め込まれた箱のなかはメッシーになるんだけど、部屋はスッキリ片付く！だから名前はメッシーなのです。

ブラックチェリーについて
ブラックチェリー以降について

メッシーの新材にブラックチェリーを選びました。上にある写真の1枚目は使い始め、2枚目は1年ぐらい使ったブラックチェリーとウォールナットです。写真でもわかる通り、ブラックチェリーは焼けが早く進みます。一気に焼けて後は緩やかに経年変化していく感じです。ですから使い始め、天板上に物を置いたまま長期間放置すると激しく跡が残る可能性があるのでご注意あれ。また長らく生産を続けてきたS1～S4は、2023年9月より販売開始するブラックチェリーで生産終了します。ウォールナットは既に完売、メープルは既に販売中の在庫のみです。ブラックチェリーは型ごとに全ストックを一気にアップしていくので発売後の追加はありません。そして、その後は新しい棚割り、ハーフサイズ、それらを置くことができる台のような家具、そんな新展開を予定してます。とはいえ進行は間違いなく超ユックリです。

メッシーの取扱い
連結や耐震のはなし

オイルフィニッシュした無垢材を使っているので、乾燥や温度変化の激しい場所に設置しますと反りや歪みの原因となります。僕自身はメンテなしで愛用していますが、今のところ歪みや反りの経験はありません。ただ、そうなる可能性はあります。やたらと日の当たる場所、エアコンの風が当たり続ける場所に置くのはやめた方がよいです。オレンジオイルでたまにメンテすると乾燥を抑え、反りや歪みをある程度は防ぐことができます。加えて非常に薄い材を組んでいますから、中身をパンパンに詰めたまま移動させますと、本体が歪んだり、破損しますのでご注意ください。移動させる場合は、中身を取り出してから移動することが大事です。上に積み上げるのでしたら物を詰めすぎないようご注意を。積み上げ実験はしていませんが、積んだメッシーに本をパンパンに詰め込み超重にしなければ2段、3段と積み上げることも可能です。飾り棚として使い、そこに本も収める程度でしたら問題ありません。僕はメッシーのようなスッキリしたオープン棚に魅力を感じ、古いオープン棚を集めてきました。それらはどれも連結や転倒防止の機能は備えていません。だから余計がなくて物が綺麗に見えます。とはいえ地震の多い場所で生活していますから、メッシーも対策が必要と判断されましたら数多く開発され販売されている耐震アイテムから、各々の感覚で選び、取り入れて欲しいです。

漫画やCD、DVD
用途が少し狭いS1

漫画がバッチリ沢山収まる棚割りにしたくてB6判（高さ182mm）がいい感じに入る高さ208mmを3段幅広にとっています。とはいえ、そればかりの収納ではメッシーと言えないので、幅の狭い部分に文庫本用の高さ154mmを三段備えていますから、ここに文庫本サイズの漫画を収めて漫画だらけにするのもアリです。そして高さ72mmの小物入れを2段、そんな構成です。そして漫画収納として作った棚割りながら、現在はCDやDVD、Blue-rayの収納として愛用しています。漫画を含め、それらを収めるには少々奥行きにゆとりがあるのですが、手前にいろいろ飾ったり置いたりすれば見栄えよく、楽しいものです。ただ、このS1は高さ182mmの収納部を幅広にとったため、90度回転させた場合の使い道が狭い。正直その方向では使ったことがありません。それが理由か全型のなかで最も人気のない棚割りで、廃番になる可能性が高い棚割りでもあります。

細かく棚割りされたS2
食器棚として使い易い

高さ72mmの一番低い収納を7個備えているのが特徴のS2ですが、細かく棚割りされているので書棚としては使い勝手が悪いです。書類を横にして収めるにしても奥行242mmだからA5ぐらいまでしか収まらず、小物いれとして使う部分が多くを占めることになるので、小物入れを必要としない人には向かないです。だからイマイチ人気振るわず？なのだと思いますが、90度回転させて雑誌収納としましたら細かく棚割りされているので雑誌が少なくても倒れてこなくて綺麗に収納できるという利点はあります。また、食器棚として使いましたら、実はこの一番低い7つの収納がとても役に立ちます。いろいろな種類のお皿を数枚ずつ種類ごとに分けて綺麗にスッキリ収納できます。そう、高さ72mmの収納部は食器収納として使えば実に便利なのです。僕は食器棚としてS3を愛用していますから、その高さ72mm部分の使い勝手の良さはとってもよく理解できます。Teemaディーププレート21cmも二枚重ねて収まりますから高さ72mmといってもそれなりに収まります。お皿の深さとスタッキングの具合にもよりますが3～4枚が目安かなって思います。

一番人気のS3
食器棚としても書棚としても

書棚として使う場合、一番小さなスペースには小物を収める高さ72mmが3つあるので、立てられない本を寝かして収納するにも便利です。またS3は文庫本を収める部分を多く備えていますから文庫本大量、あとは雑誌にハードカバーとバランスよく収納できて素晴らしいです。また食器収納としてもS3を使いますと、食器を納めるには各収納部に高さがあるので、異なる食器を積み上げましても上に空間が空き過ぎるといった無駄が多少は発生します。ただ、物は取り易いのでそこまで悪いというか無駄とは感じません。そして現状、断トツの一番人気がこのS3です。やはりメッシーという名の通り、アレコレ詰め込むにはS3が使い易く、その名にマッチしているように僕も思います。またS2とS3を90度回転させると、収納部の高さが全て317mmとなりますから、雑誌など大きくて薄い本の整理をするにはとても便利です。そう使いますと同じ高さで様々な幅を備えた収納となりますから、種類により場所をわけ綺麗に分類することができます。偏りなくバランスよく色々アレコレ収納できてしまう実に優れた棚割りのS3、これが最もメッシーという名に相応しいと思っています。

愛用のS3から派生した
かなり特殊な棚割りS4

2021年に発売したS4は、特に自分自身が愛用しているS3をベースに、本を収納することに特化した棚割りにしました。ただ、漫画を収納するのでしたら208mmの収納部が必要となりますが、S4にはそれが備わっておらず漫画収納には向きません。向かって右は高さ154mmの収納部4段、そこは文庫本サイズの本がピッチリ入ります。厚さにもよりますけれど、前後に詰めましたら各段40冊、合計で160冊は収まると思います。もちろんソフトカバーの作品集や雑誌などを寝かせて収納するにも良いです。向かって左側の最下段は高さ316mmあるので雑誌など大判サイズの本が収まり、その上は高さ235mmありますから、ハードカバーの本は大体入ります。この2段でほとんどの本が収まりますから、かなり使える収納部！この棚割りセットアップはS2、S3、S4の共通項でもあります。ただ、僕が発売を楽しみにしている雑誌≪Subsequence≫は高さ372mmもあるものだから、納めることができない。そういった特殊な大きな本が何冊かはあり、その何冊かの存在に困るものだから、高さ561mm、幅72mmという収納部を設けました。ただ、奥行きは足りなくなることもあり、多少本が飛び出はしますが立てて収納できるのはありがたいです。食器棚として使う場合はS3とそこまで大きく使用感は変わらないと思いますが、細長い特殊な収納部にカッティングボードやTeemaプラターロングのような細長い物を立てて収納すれば便利に使えると思います。そして、この特殊な棚割りがあることで見た目も洒落ている！ナカナカの傑作だと自画自賛しています。

木種と型と生産台数の集計

messy マコーレS1×12台
（2017年10月～12月）
messy マコーレS2×18台
（2017年10月～12月）
messy マコーレS3×40台
（2017年10月～12月・2022年1月）
messy ウォールナットS1×71台
（2017年10月～）
messy ウォールナットS2×62台
（2017年10月～）
messy ウォールナットS3×207台
（2017年10月～）
messy ウォールナットS4×25台
（2021年6月～）
messy メープルS1×77台
（2019年5月～）
messy メープルS2×51台
（2019年5月～）
messy メープルS3×222台
（2019年5月～）
messy メープルS4×20台
（2022年9月～）
messy ブラックチェリーS1×31台
（2023年9月～）
messy ブラックチェリーS2×20台
（2023年10月～）
messy ブラックチェリーS3×54台
（2023年11月～）

ブランド

SCOPE (スコープ)

製造

graf