2019年12月1日
12月の食材「かわはぎ」
たまにはさっぱり系のお鍋で、
かわはぎと野菜の美味しさを堪能!
スーパー散策が趣味でして、冬がはじまると、拡大した鍋つゆコーナーに必ず行ってみます。ほほぅ、このメーカーは去年のあの商品が売れず、差し替えてきたな…なんて思いをめぐらし、手を替え品を替え、新しく出てくる鍋つゆ商品を吟味します。
「トマト鍋」や「カレー鍋」が流行ったときには買って試してみましたし、それを受けて「これが白ごはん.com流のトマト鍋や!」と、カッコつけて家族にふるまったりもしました(笑)。こんな風に、家のご飯のバリエーションが増えることって、楽しくていいなぁと思います。鍋料理って、ちょっと気を抜くとマンネリ化しがちなので余計です。
さて、鍋料理で僕からひとつ提案できることがあるとすれば、冷凍もできて手軽だから、つい豚肉や鶏肉を鍋の具にすることも多いと思うけれど、それをごそっと魚介に置き変えてみませんかってこと。いつもとはひと味違う、クリアで旬のつまった味わいの鍋が楽しめるからです。
冬の時期は「かわはぎ」が特におすすめ。白菜や長ねぎなんかの淡白な野菜と相性ばっちりの白身で、骨から身もはずれやすくて食べやすい魚です。
野菜は、白菜、長ねぎ、大根と人参は柔らかくなりすぎないよう棒状に切ります。他には、きのこ類に豆腐やちくわ、それから、くず切りや餅巾着なんかも嬉しいかも。さっぱり系の鍋なので満足感のあるものや食べる人が好きなものを脇役具材としてたっぷりと用意しましょう。
まずは土鍋に水と昆布1~2切れを合わせ、昆布の味を出しやすくするため30分ほど置くので、その間に下ごしらえを進めます。かわはぎは1尾を半分に切って、鍋に湯を沸かし、身をさっと落として霜降りします。身全体が白くなれば引き上げて、後は他の具と盛り合わせておけばOK。ちょっとしたことですが、これで臭みが抜けるんです。
食卓についたら、大根、にんじん、白菜の芯、長ねぎだけを先に入れて火にかけ、沸いたら昆布を取り出します。あとは他の具材を入れ、火が通ったものから順にポン酢につけていただきましょう。鍋料理だと、プリッとしたかわはぎの美味しさが手軽に味わえるところがいい!
最後の〆はやっぱり雑炊かうどん。もし魚屋さんで「肝も入れとくよー」なんて嬉しい買い物ができていたならば、肝入りの味噌雑炊は美味しく食べやすいのでチャレンジの価値アリです。
かわはぎは下ごしらえで、ヒレをキッチンばさみを使って切っておくと、鍋で煮やすく、身も食べやすくなります。また、かわはぎを頭付きで購入できたなら、頭を切り落としてから、身と一緒に霜降りをして、鍋に一緒に加えましょう。美味しく食べることのできる身もたくさん付いていますし、出汁がより出るので〆の雑炊も美味しくなりますよ!
(c)冨田ただすけ
文・写真/冨田ただすけ
イラスト:(c) こやまこいこ / コルク