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2015年2月3日
シエッポ復刻!そんな簡単な事ではないわな。人生山あり谷啓だ。がっ、頑張るわぁ。

イッタラでシエッポを作り始めたから 形がこれでOKかどうか?のチェックをしつつ 製作現場を撮影しようとイッタラへ行ったら ちょっと冷や汗マックスマーラー、 脇汗タランティーノな状況でございました。

会議テーブルの上に30個ぐらいの クリアシエッポ。横の木箱に更に50個ほど。 さー、この中からOKなのとダメなのとを わけて欲しい。品質の基準を作ろうと そう言われたけれど、こっ、これ全ボツ。 僕がOKをだしたサンプルと全く違う(涙)

これ本当に焦ります。 文字でみたらインパクトあんまですが その現場にいたら本当泣きたくなります。 マジか。。もう作らないで。 他は全部キャンセルします。。。。。。 って諦めたくなる気持ち3000%です。 これを沢山仕入れないといけないのは 辛すぎます。

このままでは完全にダメだという事で 生産現場へ向かうわけですが その途中、冷却場からは続々とその姿が 異なるシエッポが続々出てきているわけです。

更に生産現場へ行くと 職人さんもガンガン作っている。 ヤバイのがどんどん出来ちゃってるやん。。

それでもうこれはダメだと 撮影は平山君に任せ シエッポを作ってる職人さん衆の横で もっとクチバシは下の方、 頭が上を向いてはダメ、 それだと尻尾が小さすぎる、 首が長いのはダメなんですよー、 と修正箇所を指摘しまくり。

そんな事をずーーーっとやってました。 遂には問題解決方法も考えてみて 首と尾を分けるハサミを入れる位置をずらし、 尾の配分を多くしようとか、

ガラスの量を増やして欲しいとか、 尾は思い切って大き目に挟んだ方がいいとか、

もう完全にヤバイと思ったから、職人さんは リスペクトしてますが、気遣い無し方向で、 素人が偉そうにも意見と指示をだしまくりです。

その結果、職人さんも積極的に協力してくれたので 最終的にはモーマンタイな所まで到達できました。 本当に良かった。

結局、技術がどうとかではなく みんなシエッポのファーストモデルなんて 吹いた事ないし、ビンテージコレクター でもないから、元の形をよく知らないという そういう事なのです。サンプルにビンテージ を送ってあったけれど、それが現場に常に なかったのも痛かった。

今後は遠い昔の物を再生産するときには 僕もサンプル作りに立ち会った方がいい という事に。オイバがバリバリ元気なら サクッとオイバ指示で完成なんだけどなぁ。

って、オイバの立ち位置の事を 若干やっているような気がしてきてます。 オイバが前に 『お前は、もう少し早く 俺の所へ来るべきだったな。』 って言ってくれたんだけど こういう事だったのか。なんて。

まぁ、でも、結果、 今日まで作ったのはボツとして頂き、 今日僕が入って修正した時の物で OKラインを作り、明日から正式に生産と そういう事となりました。朝6時から始まる という事なので、僕も朝5時50分には現場へ 行き、明日も明後日も細々チェックを 続けようと思います。 明日は5時起きやー。

そして明日はオイバもやってくる。 そしたら新たな物の試作やー。 それが終わったらホテルに戻って撮影やー。 最後は一日の締めくくりでブログやー。 死ぬなぁー。

でも、まぁ、ボツにした形で全てが納品されたら、 僕はイッタラへの別注を諦めたかもしれないから 早くきて修正できて良かった。 ほんとーに良かった。

text:シャチョウ

2015年1月31日
2015年スコープ最大企画 シエッポ復刻! しちゃうよしちゃうよ。

えーっと、突然ですが シエッポを復刻します。

そんでもって、シエッポは布で包まれ 皆様のお手元に届く予定ですが その布は石本藤雄先生が新たにデザイン してくれます。というかしてくれました。

僕はシエッポを復刻したかった。 そしてオイバと石本先生はとても仲良く されていて、よく二人並んでいる。 そんな光景が僕の頭によく浮かびます。 それらが混ざり2015年スコープ最大企画 シエッポ復刻が組みあがっていきます。

シエッポ復刻が大体決まり、その発売時 に、何か特別な事をできないだろうか? そんな事を考え続けていた2014年12月の ヘルシンキ出張中に、あっ!と閃きました。 復刻するシエッポをフローラのように 布で包もう、その布を石本先生にデザイン して貰おう。そうキラッときたわけです。

まぁ、これは途方もなく無茶な発案でして 無理過ぎて誰も思い付きもしない。 でも、僕は絶対に実現させたかったから、 まずオイバに話してみた。 で、これがオイバの反応。

『それができたら素晴らしいが フイ(石本先生の事)はテキスタイル のデザインは、もうしないだろう。』

よくよく考えればマリメッコでの仕事が 終わってから、布の仕事をしていない 石本先生ですから、そんなのは所詮無理 な話というわけです。

それでも、まぁ、言ってみようと その日の夜にオイバと石本先生、そして イッタラの人々と大勢で夕食に行く機会 があったので、話してみました、すると。

『デザインするのは凄い力がいるんです。 これで正月休みがなくなりましたね。』

えっ?やってくれるって事? サクッと一発返事でお受け頂きました。 凄い流れだなって我ながら思います。 流石のオイバも少し驚いてました。

『フイがやるのか?ブラボー!』

という事で、スコープはSieppoを復刻し そのSieppoはは石本先生が新たにデザインした 布に包まれまして、皆様のお手元に届く事と なりました。

2015年スコープ最大企画 シエッポ復刻! 以下の写真に写ってる3人でお届けします。 あっ、僕は余計か。シャシャリでないで 脂肪の断捨離しろって感じですね。謝。

さて、シエッポの事も少し話します。

オイバ・トイッカのバードといえば その始まりはSIEPPOです。 それはどうやって生まれてきたのか? そんな事をオイバに聞いてみた所、 それは、そうだな、パァーっと出てきたんだ。 と言ってました。予想通りのお返事です。

そのシエッポをもう一度作りたい。 というのが僕の中にずっとありまして それがようやく実現というわけです。

ビンテージはなかなか見つからないし 高いし誰もが手にできる状況ではない。 でも皆欲しい。シエッポ作って下さい! それは皆さんから頂く最多リクエスト。 だからやろうと、それだけの事です。

でもどうせやるのなら徹底的に行こう。 僕が作りたいのは2000年前後に 再生産された綺麗に形の揃った 少し大きなSieppoではなく (オイバのバード本のSieppoはこの新物) 個性豊かな形をした小さなシエッポ。 それも裏面は綺麗に研磨されていて サインも手彫りでという まさに1972年から1978年に生産された 発売当初のシエッポが理想です。

凄い個体差になるから どう売るのか?今から頭が痛い所ですが とりあえずは、その事は忘れておきます。 進まなくなっちゃうから。

シエッポを今作るってだけでも大変な事 ではありますが、更にその形や加工まで細かな 希望だらけだから、不可能な領域だと思って いたのですが、色々な好材料が重なりまして いよいよ本格的に実現とあいなりました。

ただ、当時の色が全て使える訳ではない ので、オイバのご助言を仰ぎながら 近い色を組み合わせてます。中には 新しい色もありバリエーションに富みます。 結局ですね、ファーストプラン13色でした が、オイバと話していく中で2色追加の 15色バリエーション作りたくなってます。 それはこれからまたイッタラに話さないと いけないのでうが、月曜に話します。

まぁ、途方もない事になってきてますが イッタラと直で取引する事になった 身軽なスコープの挨拶的新企画という事で、 今後もスコープをご贔屓にして頂けますと 僕らも新しい事にチャレンジできますから、 なによりどこより イッタラとアラビアはスコープで!!!! と皆様のご支援を心からお願い致します。 どうかーどうかー。

そして今回復刻するのは脚無しのみ。 これがうまく行ったら脚付きに突入します。

text:シャチョウ

2015年1月30日
遂に石本藤雄大先生もスコープとタッグでポン!やったでポン!ポポンのポン!

なんとなく、これからパラティッシの オーバルが更にアーチーチーだと思うので 他のオーバルも再度揃えて使ってみようと 思い立ちまして、いざ探してると ボウルが見つからない。んなもんですわな。

プレートは21cmと23cmと見つかったんです けどね。まぁ、よく考えればビンテージ っていうのも無限ではないから あの時あったのに、と言っても仕方ない。 次あるかなんてわかんない。それってのは 現行品も同じか。僕も、あー、これー、 前に在庫余るぐらいあったのになぁー、 もっと仕入て持ってればよかったとか。 ボットナとかそんな風に思いますもん。

そもそもパラティッシのビンテージ オーバルのボウル、持ってたんだけど オーバルプレート25cmを復刻しまして、 やりきった感があり美術館にまとめて売り 残りはフリマで売っちゃったんですよね。 そういうのいかんなぁー。気をつけよ。 でもフリマでネタなしになるから 出しちゃうんだよね。いかんいかん。

あー流石に僕のビンテージ運も尽きたか? と思いきや別の企画用にと探していた オイバのビンテージ群をゴッソリと 見つけてしまった。

知人にオイバの有名なコレクターがいて、 その人に電話し当日アポで会ってみたら 丁度引越しのタイミングで費用もかさん でるからコレクションを売りたいと。 マジか!と欲しい物をゴッソリゲッツ! ゲッツリストは此方。

Puteli (1975-1977) *21
Elephant (1964-1965) S*1 L*1
Frutta (1972) Pitcher*1 Tumbler*6
VASE N408 (1965-1968) L*2 S*2
VASE N409 (1965-1967) *1
Tahiti (1977-1979) *1
Aino Aalto Tumblere (1932) *2
A4 (1980年後半-1990年前半) L*2


ElephantとかMだけ持ってるんですよね。 奇跡的にコンプリート。Puteliも ひょっとしたら25個ぐらいあるかもと いう事なので、僕のコレクションと 合わせると40個近くになるから嬉しい。 あとN409!これは嬉しいなぁ、初です。

よくよく考えるとスツール60も バードもタイミングよくゴッソリ手に 入った所から、新しい企画が生まれ そこから始まってきたから、 今回も何かの予兆かも!いい兆しです。

その後は石本藤雄大先生宅へ。 石本先生にもスコープの仕事をうけて 貰いたくて、前回フィンランドへ来た時に 思い切ってリクエストしたんですわ。 布の仕事だったから断られるだろーなって 思ったら、なんと快諾。まじか!です。 そして今回が初打ち合わせでしたが もうできてました。ありがたやぁー。 流石石本大先生!それも僕好み。 今回の企画にもバッチリです。

まぁーどんな内容かは追々わかると思い ますが、僕の考えたオイバと石本先生の ゴールデンコンビ企画とでもいいますか。 キャプテン翼と岬君みたいなんですわ。 まぁ、無茶な発想だなと、我ながら 思ってますけど実現すると思いますから ご期待を。へヘイのヘイです。

で、その僕らのお願いした布用に いくつか色々と描いててくれたんですね。 それらを見てたら、僕は布もいいけれど 今もっとも頭の中を占拠している和食器 の絵付け方向が燃えあがってしまった。

石本先生となら凄い和食器を作れる! 100年後にも価値を失わないようなのが。 帰国したら早速!東屋さんへ行き話そう と思っております。まずは長角皿と 正角皿の絵付けをしたいんですよね。 さーどう絵付けするか?そのアイデアは 平井担当って事なので古物をじっくりと 研究した上で、新しいのを考えます! 超ヤル気出てきてますから。 やるよ!石本先生!3月ぐらいには 次回、和食器ミーティングをしたいと そう思っております。はい。やる!!!

話はまた戻りまして 今回の企画は1970年代を舞台にーって 復刻といいますかですから、 当時のポスターを石本先生が見せてくれました。 オイバ作!洒落てます。持ち逃げしたい。 って今持ってるんですけどね。パクったわけでは なくお借りしただけですが。

これは晩御飯を食べて帰る途中に 石本先生が教えてくれた ヘルシンキの小学校です。 家具にアルテックが使われてます。 日本の小学校の家具もいいんですけどね。 お家の家具と学校の家具が同じってのは 子供的にどう思うんだろうな。 僕は洒落てていいなーって思いますけど。

全く関係ないんだけどFAZERです。 このロゴをみると、なんかシュワちゃんを 思い出すんですよねー。なんでだかー。

text:シャチョウ

2015年1月29日
今を生きる、思いっきり、そうするわさー。

ヘルシンキに来ております。
2014年はスコープのメインといえる
イッタラ・アラビアのアイテムを
うまく仕入れる事ができない状況となり
入荷が大幅に遅れる事が多発しまして、
大変ご迷惑をお掛けしました。
で、色々ありました。が、その辺はまぁ
割愛しまして、今後はこうなります。
《イッタラから直接輸入》

だから、初夏とか、それぐらい?
初直入荷する予定なので、どうぞどうぞ。
その一部を今回の出張中にチラリとでも
お見せできると思いますから
そちらはどうかお楽しみに。

とはいえ、主だった発注はこれから(焦)
今後どういったラインナップをゴールに
見据え、数年の発注を組み上げていこうか、
そんな事を今更ですが考え込んでいます。

ウェイトレスさん呼んじゃって
注文とってるんだけど
まだ実はオーダー決まってない的な
焦りが猛烈にあります。はい。
最初のドリンクすら決まってない。
あー、まず、そこだけ頼んで逃げる?
いやいや、いかんいかん。

で、今のアイデアは
定番アイテムにはあまり手を出さず、
別注中心のスコープ独自ラインナップを
組んでみようかなぁって方を向いてます。
折角の機会ですし、どうせなら、ねぇ。

日本代理店、並行輸入もあるから
僕らが同じ事しても意味ないし。
他とは違う事せんば!価値なか!!

ただ、その方向は面白いんだけど
規模がかなり大きくなるから少々恐怖。
面白いんだけど、ビビってます。
ビビる大木の痩せ具合みたいな、です。
最近なんだか胃が痛いモン。

僕は経営者としては多分アホなんです。
面白い方へひたすら発想するから、
規模がどんどん大きくなっていきます。

よく、そんなに売れます?
って言われるんですけど、
それぐらいオーダーしないと
良い値段で販売できないし、
そもそも作って貰えないから
仕方ないんですよねぇ。

売れるかどうかなんて、
やってみなきゃ、わからんわさ。

もし売れなかったらどうするんです?
売れんかったら責任とって切腹だわさ。
売れんかったら何とかするしかないわさ。
明るい未来だけを見てるから。
今を生きる、思いっきり、そうするわさー。

まぁ、どこまでやれるかどうかですが
思いっきりやりはしますので
イッタラ・アラビアに関しましても
スコープでってのは忘れないでおくんなまし。
今はバンドの充電期間みたいなもんだと
思ってて下さいー。頑張るでさ。

クラウスがヌータヤルヴィで製作した
アートワークス。一点物ばかりですが
残りはあとこの3体でした。
とはいえ、一つ5,000ユーロ越えだから
流石に手がでないわなぁ。でんなぁ。
でも年末に来た時にはもう少しあった。
いくつか売れてるんですよね。凄いね。
でも、まぁ、オイバの展示会が昨年末に
ヘルシンキで開催されてたわけですが
その時のガラスのオブジェはどれも
40000ユーロ平均ぐらいだったから
クラウスのアートワークスも可愛く見えます。
って上を見るときりがないので、僕的には
30個~100個限定ぐらいで、いい価格な
アートピースを作れたらなとかそんな風に
思ってます。まぁ、自分で手が出せるレベルで
ないとあかんかなーっていうリア充思考で。

ヘルシンキといえばロバーツコーヒー
ですが、スターバックスあらわる。
でも家具はフィンランドならでは!
緑色に染められた皮張り
ドムスラウンジチェア、洒落ています。
そして更に凄いなと思ったのは
写真だと色がよくわからないのですが、
スツール60も緑にペイントされてるんです。
それも、かなり使い込まれた味わいが。。。
オープンしてそんな経ってないと思うから
完全にビンテージをグリーンでリペイント
している。スタバでビンテージ。洒落てる。

明日は石本藤雄大先生のお宅へ行ってきます。
一つ仕事をお願いしてるのでその打ち合わせに。
でも他にも頼みたいことが噴出してきてます。
先生の花の陶板作品、あの図案をうまいこと、
和食器に展開できたら洒落てるだろうなって
一人勝手に妄想してます。これは
まだ、誰にも話してない事なんですけどね。

では、また明日頑張るかなー。
日本では朝5時、フィンランドでは夜10時。
色々書いたら少しスッキリしました。

text:シャチョウ

2015年1月14日
Stool 60無塗装をカスタムペイント!

スコープが別注した無塗装のスツール60があれば 自分だけのスペシャルな1脚が作れちゃいます。 ここでは水性アクリルとセラック二ス仕上げの 2パターンついての簡単な塗装方法を紹介します。 では、まず準備! 休日の朝は早起きしてホームセンターへ買出しです!

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用意するもの
・ 塗料 (水性アクリル塗料 もしくは セラック二スとうすめ液)
・ 刷毛(細かく塗る場合は細筆も用意)
・ サンドペーパ(荒め#240 ・細かめ#400 )
・ サンドペーパ用のあて木または専用ブロック
・ 塗料を入れる容器
・ 新聞紙(養生用)
・ マスキングテープ(塗り分けをする場合)


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好きなカラーで塗りつぶすなら
■水性アクリル
使用塗料:アサヒペン バリューコート各色


1. 下地磨き

木目に沿って軽く#240のサンドペーパーをかけ、塗装後の毛羽立ちを抑えます。



3. 下塗り磨き

#400のサンドペーパーを軽くかけます。せっかっく塗ったのに?と思いますが上塗りの密着がよくなる大切な作業。


4. 上塗り

2の刷毛目方向に合わせて上塗りをし、再び乾燥させたら完成!。


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下塗りと上塗りは同色でもよいのですが、今回はホワイトで下塗りしてから上塗り時にマスキングテープを使用して面の塗り分けをしました。また写真のように板に脚を仮止めして塗装を行うと、乾かしやすく塗り分け作業が楽になります。水性塗料のよい点は自分で調色しなくても豊富なカラーバリエーションがあるところ。今回は一切調色せずに塗料の既成色だけで仕上げています。塗装後の刷毛は水洗いできれいになります。

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木目を残したヴィンテージの風合いを目指すなら
■セラックニス
使用塗料:カンペハピオ セラックニス・うすめ液


1. 下地磨き

木目に沿って軽く#240のサンドペーパーをかけ、塗装後の毛羽立ちを抑えます。


2. 下塗り

木目に沿って刷毛で下塗り。塗料の伸びが悪いときは少し専用のうすめ液を足します(5%ほど)。塗り終えたら乾燥。(塗料の表示時間以上乾燥)


3. 下塗り磨き

#400のサンドペーパーを軽くかける。上塗りの密着がよくなります。 ※塗膜が薄く、ペーパーをかけすぎるとすぐに下地に到達するので注意!


4. 上塗り

2の刷毛目方向に合わせて上塗りをし、再び乾燥させて3・4の工程をもう一度行って完成。ツヤツヤ希望の場合はこれを数回繰り返し行います。


セラック二ス(シェラック二ス)はラックカイガラ虫という小さな昆虫が出す分泌物を原料とした塗料。アルコール系なので塗装中それなりの匂いはありますが、とても塗りやすく乾きも早いです。
この艶感と色合いはセラック二スならでは。水性二スという塗料もありますが艶感や質感はこちらが上だと思います。塗装後の刷毛は水洗いできないので残ったうすめ液で洗浄しましょう。放置すると固まって次に使えなくなります。


塗料の極意はあせらない、あせらない。
塗装でよくやってしまう失敗は「乾いたかな?」とつい触ってしまったり、下塗りが生乾きなのに見切り発車で上塗りを始めちゃうこと。これをやるとしくじります。塗料に記載されている季節や気温による乾燥時間に素直に従うのが正解です。また上手に塗れなくても刷毛塗りの場合はそれが味になるのでそれほど心配は要りません。
塗装の極意は時間に余裕をもって、あせらないこと。一度塗ったら乾くまで作業を離れてお茶でもどうぞ。下塗りはしっかり乾燥させるのが何より大切。数回塗り重ねるとほぼ1日費やすことになるから乾燥時間を見越して料理を作ったり、掃除をしたり、映画を借りて見たり。塗装ついでに充実した休日を過ごしましょう!

2015年1月12日
《ツラツラツラーッと紀貫之 NO.4 / 男ってなんだ?振り向かない事さ~。スコープはかくして鎖国を続ける。 》

実は皆さんが利用してくれているスコープという会社は、宇宙刑事ギャバンの主題歌をしっかり踏襲していまして、男ですから過去を振り返らない、です、完全に。どういう事かといいますと、過去の顧客様御データから、どのようにしたら売れるか考えた事もなければ、もっとそれ以前の問題で、ページビューとか、アクセス人数とか、転換率とか、リピート率なんてのも実は知らない。マーケティングってなんじゃらほい?です。本読んだ事はあるけど、全く頭に入ってこない。つまらない。FBのいいね!の数は知ってます、アクセスすると表示されるから。色々な人からスコープにまつわる数字を聞かれても全然答えられないのは、秘密にしている訳じゃなく、純粋に知らないってだけ。広告を使っても、データ取らないから費用対効果なんて事も気にした事ないし、そもそも取扱いアイテムが何品目あって、輸入品が何%あって、取引先のシェアがどんな感じかとか、そもそも、過去でなく現状に至っても、今月の売上目標とか、今期の売上目標なんてのも無い。そう、何もない。ただ在庫高だけは気にしていて、それは銀行さんに指摘されるから。キャッシュも減るし。まー、小学生みたいなものです。注意されるのと貯金が減るのには敏感的な。経営者の皆々様からすると、何てもったいない!と言われるのですけれど。数字をみて、なんかアクションするのは、何処かスコープが歪む感じがするので嫌いなのです。全くしたくない。ただ只管に、自分の生活を見て、欲しい物を作り別注し、これならば!と思える写真を撮り、文章を書き、面白い企画を立てて、支持してくれる人にお届けする。オールハンドメード、メードインスコープなウェブショップ。自分たちの生活と自分たちで作る事が何より大事なのです。こういう非常に不器用な方向は、多分誰もやらないだろうと思うので、あえてこのまま突き進んでみるのが良いのではないだろうか。そこに完成する物やコンテンツの集合はガラパゴス化して、いびつながら他にない完全にオリジナルな物になるはずです。鎖国してずっと日本の中で発展し続けた日本文化、ある時パッと蓋を開けたら、世界中の人達が超洒落ている!と熱狂した。まさにクールジャパン!だったわけで、そんな方向をスコープで試している。ネット社会は進化のスピード早いから、徳川幕府時300年をパッと駆け抜ける事ができる、かも?今の日本の生活を独特な方向で組み上げられるのではないかと勝手に妄想してます。それには鎖国を続けなくてはいけない。だからもう展示会にも行かない。ほんの限られた取引先さんと限られた人とだけ取り組む。狭く深く深く、どこまでも深く、深海魚のように、潜って潜って凝縮する。そして、いつか蓋を開ける。ボーンと飛び出る目の玉です。まー、何にしても面白い物ができると思うのだ。真にクールジャパンって思われるような物を作ろうと思えば、やっぱ、どこかに合わせたら終い。僕らはどこまでもマイペースに潜ろうかな。売れなければ売れないでいいし。いつか、パッと開いてくれればいいわけだ。ちなみに、僕は生まれてずっと目は飛び出がちです。

text:シャチョウ

2014年12月12日
感電に気をつけて!

ニョロニョロ(the Hattifatteners)
2006-

種から生まれて電気を食べる不思議な生物、ニョロニョロ。

言葉を持たず、意志の有無も不明、集団でわらわらと移動する
ニョロニョロは、ムーミン谷で厭われる存在です。

英語名はハッティフナット。
ニョロニョロというのは日本語名ですがなかなかピッタリの名前ですよね。

その不思議な生態は『ムーミン谷の仲間たち』(講談社)
収録の「ニョロニョロのひみつ」で詳しく述べられています。
自由きままに旅するニョロニョロに心惹かれたムーミンパパはボートに
同乗して旅に出るのですが、言葉も通じないニョロニョロたちに
次第にいらだちを覚えて・・・。

映画『かもめ食堂』では「電気を食べる」と表現されていましたが、
ニョロニョロたちが恐ろしいのは体が電気を帯びていて、
雷が大好きだということです。

そんなニョロニョロがマグではお行儀よく椅子に座って
膝だか太股だかにカップ&ソーサーをちょこんと乗せています。
これは絵本『それからどうなるの?』(講談社)の1コマ。
また、コミックス『ひとりぼっちのムーミン』(筑摩書房)には
スーツケースを手にムーミンの家に押しかけ、「カクテルはないの?」
と要求する場面が出てきます。
小説と絵本、コミックスでは、設定が異なっているんですね。

『ムーミン谷の夏まつり』(講談社)では、「~~するべからず」と
楽しみを禁止するたてふだを立てた公園番に業を煮やしたスナフキンが
夏至の前日にニョロニョロのたねを蒔いて、公園番を感電させ、復讐を果たします。
白くてツヤツヤしたたねを蒔くと、ニョロニョロが頭から
にょきにょきと生えてくるのです!

そのニョロニョロのたねをイメージしたドリンクの飲めるお店
「ムーミンスタンド」も大人気。店内にはニョロニョロの飾りやグッズもいっぱいです。
ニョロニョロの不思議さに惹かれた方はぜひ行ってみてください。

気分も明るくなるオレンジ色のマグには、ピリリと電気を連想させる、
自家製ジンジャーエールを。
表面をきれいにした生姜を薄切りにして同量の砂糖を加え、
30分以上おきます。水分が出たら中~弱火で30分ほど
煮て、レモン果汁1個分を混ぜ、生姜を取り出したらシロップ完成。
生姜はそのまま食べてもよし、刻んでジャムにしたり、生姜焼きなどの料理に入れたり。
新生姜を使うと、きれいなピンク色のマイルドなシロップになります。
辛いのがお好みの方は根生姜にシナモン、クローブなどのスパイス
を加えてみてください。

もっとお手軽に作りたいときは、すりおろし生姜、ハチミツ、
レモン汁を混ぜるだけでもOK。
紅茶やお湯、水割りでもいいですが、
ソーダのほうが雰囲気が出るかな?

text:萩原まみ(too)

2014年11月1日
《ツラツラツラーッと紀貫之 NO.3 / 事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだよぉーん。》

たまぁ~にコース料理なんて食べてると、んん?この料理の萩原流行(ながれ)大丈夫?完全にミスってない?って思う時があります。次、これきたら完全かぶりで飽きマックス。え、なんでまた?ってヤツです。そんなバッドな萩原流行(ながれ)を感じると、シェフすら一回も通しで食べてないんじゃないの?って素人ながら勘ぐってしまいます。それは物にもいえる!って、僕の頭の中でコートの男が小声で呟きました。道具は展示会で見るだけじゃない!お家で使うんだよぉ~ん!道具は使ってみないとわからない。どんな道具にも化け物が住んでいる。いや住んではいない。展示会で見た時にはいいと思っても、実際使ってみると全く良くなかった、そんな事は日常茶飯事。使ってみたら品がないとか。見た目はいいんだけどね、働かんのよ、この男、みたいなの。あっ、でも、そういう男がモテるって聞くな。全然使えないんだけど、見た目はイイってのにも価値はあるか。逆に頑張っちゃうみたいな。あー、なんか!この方向考えたくない!!戻します。とすると、まずは使わんばぁ~なのです。極端に言えば、今の僕は一番そこに突っ込んでいきたい。そうするにはどうすればいいか?事務所を家みたいにしたらいい。そうだ、僕らは今!巨大な家を建てないといけない!そんな所まで来ちゃってます、残念ながら。予算すら組みはじめ、銀行にすら何となく話し始めてます。危ないです。でも、それは未来で、現状は?展示会で、いいね!って思った物をとりあえず買います。それらをスタッフに配布し使ってみて、良かったら取扱開始。と思ってやってはみたけれど、これはこれで上手くいかない。忙しいですからね、皆さん。家に帰ってまで、仕事みたいな事したくないですわね。家庭に仕事を持ち込まないで!ごめんなさい~。で、やめました。でも、使ってみないといけない。それで強制的にスタッフ数名を、撮影合宿という名のもと、貸別荘へ1週間連れ出しまして共同生活してみたわけです。サティアンじゃないです。念のため。そこで生活しないといけないですから、色々道具を使う事になります。すると、実際の生活で特に活躍する道具達が非常に目立ってきます。使い良いから選んでしまうのです。また、その物に適した使い方を新たに発見し、落選から当選になったりします。ずっと先でいいかな?って思ってた物を、即日取扱したくなる電撃入籍現象も見られます。更にそれだけではなく、スコープな物が大半を占める生活だから、ずっと撮影チャンスです。我ながら素晴らしき軟禁型お試し兼撮影合宿だって思うわけです。さて、今回一番いいなって思ったのは、茶箱と布でした。普段であれば物を運ぶ時は、段ボールへ入れます。それを茶箱にしました。いつもなら物はプチプチで包みます。それを布にしました。なんだか雰囲気と気持ちが大きく変わりました。ゴミも大幅に減りました。あー、生活からビニールが消え、ずっと使える自然の素材で埋まっていく心地よさといったら。茶箱は早く取扱いしたいし、なによりスコープの出荷時梱包に布を使うって事を始めたい。それ真剣です。本気(マジ)です。昔の焼き物も、布に包まれていましたもんね。さてさて、そんな良い発見ができる撮影合宿。1週間だと移動&搬入・搬出に2日取られて、賞味5日しかありません。それを2週間にしたら、もっと効率いいのに、結果でるのに、と口にしたら完全に完璧にスルーされました。そこには何もなかったかのように。無。流石に2週間はキツイか。じゃ、途中でメンバーチェンジするとか?結局、次は2週間やりたいって事ね。はい、そのとーりです。

text:シャチョウ

2014年10月28日
《ツラツラツラーッと紀貫之NO.2/オシャレにしたいのなら、まずは面積の大きい所を狙いうちする!ベシベシベーシのベラルーシ!》

スコープ女子スタッフの机の前には大きな窓がある。その窓から日がさして部屋は明るくなって、僕はとても気分が良いわけなんだけど、どうやら、その日光、そう歯科医の先生、いや紫外の線が、肌に悪く、勘弁してほしいという事のようだ。建前は眩しいんですよ、本当に。って言っていたけれども、多分、肌8割、目2割だと大方は予想する。で、なんだかオシャレ感ゼロな物で目隠ししてくれちゃったわけで、でも、それを僕があまり良しと思っていない事をよくわかっていたようで、撮影で使ったアルテックのメドーフラワー、青い植物が描かれたファブリーックを窓の前に垂らす(タペストリー的に)方向に変更されていた。そしたら、眩しくもなく、直射日光も遮り、部屋も明るく、なんだかオシャレになってしまった。そういう事か!これが大面積変更のパウワァーだ!!前に超オシャレな有名アートディレクター様のオシャレエリア(神宮前)にある、オシャレな事務所を訪れた時に、北欧なファブリック、それすなわちマリメーッコが大きくバサっと天井から、ダラーっと、いや、それはオシャレに吊られていた。そうなんだ。やっぱ、壁紙を洒落たのに替えたらオシャレになるし、大きな絵を掛けたらオシャレになるし、いかした布をテーブルクロスとして使えばオシャレになる。部屋をいとも簡単にオシャレにしようと思うと、コスパみたいな感覚で捉えてみても、実は布を活用するのがデータからも効果的だと思う。思うと書いているので実際は調べたわけではないのでデータはない。やっぱ、布のパウワァー、面積のパウワァーは凄い。北欧の人たちの部屋を見ていると布とか壁とか、あとはカーペットとか、面積大きい所をうまいこと洒落た感じにしてるなって、今更ながらに思う。それあってのマリメッコ!だからマリメッコ!マリメッコの国やないか。あーでもスコープはマリメッコは、やっていない。だからってわけではないけれど、アルテックの布を復刻したり、そっち方向に進んでいる。できる範囲でやっているってわけでもないけど、まぁ、そうだ。更に、もうちょっと、アート的な?アート布みたいな?そんな方向も模索していたりもする。って、かなり先の事のように書いてるけれど、既に試作とか作ってしまっているんだな、これが。海外のアーティストにまで仕事だしちゃったりしてるんだな、これが。そんな風にガンガン布を盛り上げていこうとしている、実は僕は。スコープユーザーな皆様が布を積極的に手にして、お裁縫しちゃったりして、そんな風になって行ったらいいなって思うので、ガンガンやろうとしているのだけれど、今の悩みは食器や軽家具みたいに、そんな超絶人気ジャンルに、布がなっていない!という事が唯一の気掛かりポイントだ。爆発していない。弱発、おっ、不発ではないよ。でも、このままガンガン作るのはいいけれど、これが積もり積もって山のフドウになったら、私はもう死んでいる。まーでも、今や人気のイッタラのバードや、ムーミンマグなんかも、昔はそんなに人気なかったわけで、その当時、なんでだか手にしちゃった方は、あの時買っておいて本当にラッキーだったと思っていたりするのだ。そうなんだ、人気が出るまで時間はかかるけれど、人気が出る前に手を出すといい事があったりもする。もちろんないこともある。が、多分、数年後にはスコープ布は盛り上がるだろうから、是非、先物買いではないけれど、スコープ別注について来て貰えると、皆さんには現在と未来に、僕らには切実な現在にいい事があって、みんなハッピーセットとなる。予定なので、布を是非にと思う。そう、テーマはオシャレにするなら面積の大きい所を狙う!どうだい?あかんかね。布。ファブリーック。ファブリーズじゃないよ、ベラルーシ。

text:シャチョウ

2014年10月15日
ショップカードを作っているという現実

今週末から、名古屋のフリマやら、
大阪のフィンランド・グラスアート展 "Glass Forest"やら、
イベントがスタートするのにショップカードが無かった。
で、どうせ作るなら紹介文を新型にしようと、書き換えてみた。
完全に新型。もう印刷出しちゃったから修正できないけれども。

スコープというお店は画面の向こうだけにあるのだった。

長く愛用できる生活用品(ゴミにならない物が理想。価値が上がったりしたら最高!)を、国やスタイルにとらわれる事なくセレクトするのが基礎編です。最近は応用編も幅を利かせていまして、海外の有名ブランドへも躊躇なく別注しちゃってますし、有名著名デザイナーとの物作りもスタートしてしまいました。そんな具合に有名を相手に、無名が無茶をして、ドリーミンで絵空事のような企画を、どんどん現実に替えていく様が面白く、興味深いようでして、応援したくなっちゃう!なんて言葉をちょいちょい賜ります。あっ、勿論、積極的に応援はして欲しいです。そこは切実に。そんな無名で普通な人々が、度胸と根性と微妙なセンス&適度な経験から超絶真面目に作りあげた物達を、非常にキャッチーな企画に乗せて皆様へストレートに(宅配便で)お届けしているのが、スコープの流儀という事となります。インターネットだけで2000年1月からずーっと、やっています。オープン当時から取扱いの続く物も多いので、北欧物の比率が、名古屋におけるトヨタ車比率に近いです。フィンランドのアラビア社に別注したオーバル型のパラティッシというお皿や、オイバ・トイッカがデザインするガラスの鳥や卵、アルテック社へ別注したリノリウム天板のスツール60は、とても人気です。それらはビンテージを集めに集め、膨大な研究費を費やした上で、企画を仕立て上げています。そうすると、いい物ができるのです。デンマークのホルムガードは、フローラという花瓶を、世界中でスコープの為だけに生産を続けています。一応、ホルムガードは王室御用達のブランドです。そうそう、最近は日本の仕事も増えています。フィンランド人の有名デザイナー クラウス・ハーパニエミが、スコープのディレクションで図案をデザインし、その柄を使って波佐見焼の六寸皿を作りました。日本の土を使い、日本の職人が手仕事で1枚1枚作っていく美しい量産品、純血の日本製です。また、この夏は気分も乗っていたので、手拭いを京都で作り、勢い余って《手ぐぬい》なんてネーミングしちゃったものだから、フェースブックで叱られています(継続中)。京都の染物屋さんが提案してくれた《尻拭い》の方がマシだったかもしれません。でも、これまたフェースブックへお寄せ頂いたコメントからですが、西日本のどこかの方言で手拭いを《手ぐぬい》って言うそうです。それを聞いて以来、心に安らぎが生まれ、不眠を脱する事ができました。そんなこんなで、何年もかけてチマチマ集め、一つ一つ丁寧に作った物が、画面の向こうにズラぁ~~~~~~~っとあるのですから、スコープなんぞ未だ知らぬ!な御方様も、是非一度アクセスしておくんなまし。《 物を消費しないでゴミを減らす。サブタイトル:使い続けて全戦全勝》を目標に掲げ、普通の人が、日々頑張っておりますから。

text:シャチョウ

2014年9月12日
《ツラツラツラーッと紀貫之 NO.1 / まだまだ青い真夏の果実、僕らは捨てない消費しない世界を目指しちゃってるつもりの助 》

展示会へ行くと、こっ、こんなにあるんかい!こんなに作ってどうすんじゃい!じゃじゃいじゃい!って、ぶったまげる程に、いっぱい物があるんだけど、ずっと使い続けたくなるような物、使い続ける事ができるような物というのは、あまりに少ない、ように感じる。スコープは、ずっと使い続けられる物をと、真剣に選んでいるから、なかなかラインナップを増やすのは難しい。だけれども、こうしてずらっと並べてみれば、かなり集まってきたではないかと、見ていて晴れ晴れしい気分になる。ベストアルバムが出来た時のミュージシャンの感覚もこんなんだろうか。これだけ厳選するのには実に時間がかかったわけで15年の集大成ともいえる。って、まだ全然途中なんだけど。ただ、最近大人の渋みが増し過ぎてか、キャッチーさにはかけている。僕も若かりし頃は、シリコンで出来たタオルハンガーだとか、デザイナーの奇抜なデザインアイテムなんかを手にして喜んでいたわけだけれど、それらは一体全体どこへ行ってしまったのだろう。消息不明。いい物だったら、気に入っている物だったら、今も僕の手元に、ここにあるだろうに、残念ながらどこかで気付かぬうちに離脱してしまったようで、ここには多分ない。どうしたかの記憶すらない。やはり、ずっと手元にある物には、特別な何かがある。あるのだ。それは何かと言葉では書きづらいけれど、どこか品みたいな、ずっしりと感じる重さがある。そういう物はキャッチーさに欠ける。だから僕らのラインナップはって理由づけもしておく。そんな使い続けられる物を集めていく事は、とてもいい事だなと、ここまで歩みを進めてみて思う。だって、ゴミにならないのだから、捨てないのだから、その持っている物については、新たに買う必要がないわけだから。そんなわけだから、生活は充実していくし、新分野の良い物を取り入れる事ができるようになり、幅が広がる。日用品が充実すれば、装飾にも予算を組めるというものだ。ゴミになってしまえば、いくら安いとはいえ、永遠に買換え続けなくてはいけない。それは、もうゴミを買うやうなもの。早々に卒業をした方がいい。大人の階段をのぼったほうがいい。エイチツーオーも歌っているではないか。良い物を手に、使い続ける事は本当にいい事だ。夏休みに実家へ帰って、久しぶりにご飯を食べたら、懐かしく珍しい食器がテーブルを埋め尽くしていた。スコープを始めた頃から、少しづつスコープの取扱品を実家に贈り続けていたからだ。それらが現役で活躍し続けていて、完全に降り積もっている。今では買えない廃番品も多く、オークションでちょっと値がついてしまうような食器が、田舎の古いどこにでもある民家の食卓に並んでいる。その光景は、少しアンバランスで、そこがまた心地よい。良い物はずっと使い続けてくれる。僕の母親も気に入って大事に使っているからの結果だ。結局、自分の家にある物達が、何年もかけて降り積もった価値観とセンスの集大成のようなもの。それがどんな価値なのか?それは引越しをすればよくわかる。どれも捨てて新たに買い換えたいと思うのか、何一つ捨てる物がなくて、多い物を誰かに譲るか売るかと考えるか。ベンチマークは不燃ごみ袋の数か。捨てる物がないって言う事程、素晴らしいことはない。そんな誰も捨てない使い続ける世の中になってしまったら、スコープは売れなくなって倒産だ。その考えは美しいけれど、矛盾しているよって教えてくれる人がいたんだけど、そんな世の中になって倒産するのなら、それは本望。ハローウェルカメ。そもそも、そんなに世の中を大きく変える力は僕らにはないから、心配ご無用ではあるのだけれど。まー、これからも真面目にやっていきますので、どうぞ宜しく。

text:シャチョウ

2014年5月2日
印判皿の試作が届きましたー

クラウス・ハーパニエミ×スコープ 印判皿の新作!進んでまーす!

これが試作どーん! どーですかっ!! すんごく良くないです? 僕は既に大満足です。 こっこれは凄いの出来ちゃう予感です。 予想以上に良過ぎて、興奮しました。

これは制作をお任せしている 東屋さんから、LINEで 送られてきた画像なのですが、 あまりに良かったから GW中ながらもリーク! ちなみにサイズは6寸(18cm) 全5柄です。

2014年4月22日
オイバの家にもウグラ!

うれしい! オイバの家にもウグラ!

オイバさんのご自宅にある 大きなチェストの上は、 歴代のイヤーキューブや、 オイバお気に入りのバードが並ぶ アメージングなアートスペース。

前回、ご自宅に訪れた時、 なにやら下から温かい視線を感じるなぁ と思い、ふと目をやると、、、

その微笑み、そのお顔、 ウグラさんではないですか~。 種族は、夢見がちさん? 数ヶ月前におじゃました時には 居なかったのに。

スコープが別注したバードが オイバさんお気に入りコーナーの メンバーに加わっている。 というか、すでに主っぽい。笑 すごく、すごく、嬉しい光景でした。

さて、このウグラ、 妙に感情が入ってしまうバードなので、 ペットを飼う感覚に近いんじゃないか という気がしてきました。

text:サカイ

2014年2月26日
初めてやってみました、ヒヤシンスの水耕栽培

9月の終り、セレブレイトとヒヤシンスの球根を手に入れて、初めてのヒヤシンスの水耕栽培を始めてみました。

まずは、セレブレイトに水を入れ、球根を置くところから。球根が水に浸かると腐ってしまうので、根が出るまでの水の量は、球根のお尻にわずかにつく程度にして、減ってきたら足し、一週間に一度は、全交換して清潔に保つ。やることと言ったらこれくらい。 置く場所は、球根が土に植わっている状態を作り出すため、日の当たらない、涼しいところが良いと教わりましたのでキッチンの薄暗く風通しの良い場所に置いてみました。

葉も花もない、何も出ていない球根だけなのに、なかなかいい雰囲気です。

3個同じ環境で育て始めましたが、最初に根が出たのは開始から1カ月程経った頃。最後の球根も2カ月経たないくらいで根が出始めました。個体差はありますが、3カ月もすれば根が出てくるようです。根が全体に2~3センチ程度になるくらいまで伸びたら、根だけが水に浸かるように水の量を調整。球根が長時間水に浸からないようにして腐らないようにします。後は、今まで通り、水が減ったら足して、一週間に一度は全交換します。球根の脇から生えてくる脇芽を見つけたら取り除くと、栄養が集中して良いそうです。

普段あまり見ることのない根っこ。花も葉っぱもない、ヒヤシンスはクラゲの様にも見えなくない神秘的な姿。

12月11日、遂に発芽。にょきっときれいな緑のツノの球根は最初に根が伸び始めた球根。根が出るのが遅かった球根からも、無事発芽しているのが確認できました。芽が出始めたら、日の当たる場所に移しますが、暖房は直接あたらない場所がよいそうなので、窓辺が今のところのベストポジション。

朝一番、冷えた部屋の中、青白い太陽光で照らされた、初々しい芽の緑、水替えをして透明度マックスの花瓶の中で伸びる根の白さが、すがすがしい気分にしてくれます。

正月休み明けまして1月13日。僕たちがお正月休みでぬくぬくしている間、事務所の窓際で寒い正月を迎えたヒヤシンスたち。寒すぎたせいか、休み前と比べ、大きくは成長していない感じ。「どうも成長が遅いな」と感じれば暖かい場所に移してあげるといいと思います。そして、一番成長が早いヒヤシンスのツヤッツヤで、初々しい新葉の間からは、つぼみがチラーっとのぞいています!いよいよです。

観察開始から既に5カ月が過ぎた、2月6日。遂につぼみが少し色づいてきました!葉に守られるようにつぼみがぎゅっと密集している姿が王冠のように見えてかっこいいとすら思ってしまいます。ここまできたら、無事に咲いてくれるのでは!とひと安心。 つぼみが、紫がかっているところを見ると紫かピンクか赤、そんな感じの色のヒヤシンスが咲きそうな予感。

あと、ひそかに好きなのが、透き通った冷たい水の中で一生懸命伸びている真っ白な根の姿。セレブレイトは根の姿まで美しく見せてくれる、いい花瓶だなと、いまさら気づきました。

2月17日、仕事も終盤の18時。朝出社したときは紫色のつぼみだったのにはっと気づいたときにはふわっと花びらが開いてきました!他のつぼみはまだまだこれからですが一輪目の開花はうれしい!特にこの子は、偏った根の生え方をしたり脇芽が何度も出たりで手のかかる子だったのでひとしおです。満開になる前なのにふんわりいい香りが漂ってきて、ヒヤシンスって、こんなにいい香りがするんですね!

最初の開花から10日経った2月26日、遂に満開!おおよそ想像していたヒヤシンス像とは違って、斜めに延びて咲いたちょっと風変わりなヤツ。(いい意味で)ヤバいのが咲いてしまいました!色も含めて最高です!蕾のときはほとんど香りがないのに、花が咲いた瞬間から、すごくいい香りが漂っています。

最初はいろいろ難しいのかな?と思っていたけど、考えてみれば、小学校の理科の実験でも教材になるくらいだからそもそも難易度低めなんですね。球根を置いてから花が咲くまで、半年間もじっくり楽しませてくれました。根っこの白さ、つやつやの芽、蕾を守るようにして伸びる葉、その葉の間からのぞく、ぎゅっとした蕾、うっすら色づく蕾、最初に咲く一輪。花が咲いた瞬間から漂ういい香り。ヒヤシンスって魅力たっぷりですね。来年も絶対育てよう!来年はちょっと品種の違う変わったやつを育ててみようかな。と、まだ花が咲いているのに思ったり。お庭がなくてもできる水耕栽培、最高ですね!

Holmegaard / Celebrate

2014年2月14日
飯炊釜を使って炊いてみました。<はじめての炊き方>

気持ちのよい道具を使って、お米を炊いたらやっぱり美味しかった!米道具を揃えるならまずは、飯炊き釜。「始めちょろちょろ 中ぱっぱ」を自然にやってくれる飯炊き専用の土鍋を使ってお米を炊いてみました。

kom_haku

白米

つやつやで透明感のある炊きあがり。ご飯が甘い!おこげの香りもいい!銀シャリって、こういうご飯なんだなぁ!

◆飯炊き釜で はじめての炊き方◆

1

お米をとぎます。

2

笊に上げ、しばらく置いておきます。 夏なら30分、冬なら1時間くらい置くと吸水して 白くなります。これを洗い米といいます。
※しっかりお米に吸水させたい時は、ボウルや桶などを使って吸水させてから、笊に上げておきます。

3

飯炊き釜をコンロに置いて(2.)を入れ、 研ぐ前のお米の合数と同じ量~1.2倍の水を加えます。

4

中蓋と上蓋の穴を、90度くらい離して蓋をします。

5

中火からちょっと強めで点火します。 ◎点火してから消すまでの時間は下の表を目安にしてください。

6

時間になったら※、火を消し、そのまま20~30分蒸らしたら炊きあがりです。
※おこげの香りがしてきたら、時間前でも火を切ってください。火力が強いと早く炊きあがります。

◆点火してから消すまでの時間◆

玄米

噛めば噛むほど味が出る、玄米の旨みが感じられます。上手に炊けたしるし「カニの穴」もしっかり出来る!

◆玄米の炊き方◆

1

玄米は、2回ほど水を替えて洗います。

2

乾燥米の1.5倍から1.7倍の水に 12時間ほどつけておきます。

3

そのまま釜に入れます。 (水を替える場合は笊に上げた玄米と、乾燥米の1.2倍から1.4倍位の水を釜に入れます。)

4

白米と同じ

5

中火で、1合なら20分、2合で30分、3合で40分ほど火にかけます。

6

火を消したら、40分ほど蒸らします。 ※お好みで、火にかける前に塩をひとつまみ入れると、玄米特有のカリウムの苦味をやわらげます。
kom_taki

炊き込みご飯

合わせだしと具材を入れるだけ、あとは白米の炊き方と同じです。素材の旨みがご飯一粒一粒にしみわたって本当に美味しい。

◆炊き込みご飯の炊き方◆

1,2

白米と同じ

3

研ぐ前のお米の合数と同じ量~1.2倍の合わせだし※と炊き込む具材(鶏肉、ごぼう、人参、油あげ、椎茸などお好みのものを)を加えます。
※合わせだしは、水1Lなら昆布10cm位、鰹節10g位でだしを取り冷まし薄口しょうゆ(しょうゆ)とみりんを合わせます。
  5合の時 3合の時 2合の時
鰹と昆布で取っただし汁 880cc 550cc 330cc
薄口しょうゆ(しょうゆ) 80cc 50cc 30cc
みりん 大さじ1強 小さじ2 小さじ1強
炊き込む具材 350g位 250g位 150g位

4,5

白米と同じ

6.

火を消したら、20分ほど蒸らします。

2014年2月7日
きれい好きな教育ママ?

フィリフヨンカ(Fillyjonk)
2004-2013

原作小説とコミックス&アニメでは性格がまったく違うフィリフヨンカ。

フィリフヨンカというのもムーミン同様、種族の名前です。
ヘムル族と並んでよく登場しますが、
たいていは几帳面な独身女性として描かれています。

男性のフィリフヨンカは『ムーミン谷の夏まつり』(講談社)に出てくる
舞台監督のフィリフヨンクさんという人物ぐらいでしょうか。

一方、コミックスとアニメに登場するフィヨンカ夫人は
3人の子持ちで躾けに厳しく、きれい好きな教育ママ。
夫(子供の父親)の存在は不明ですが、
マグにも描かれている子どもたちの上の2人は男の子のようです。

マグの正面のフィリフヨンカと子どもたちの絵は、
コミックス『ふしぎなごっこ遊び』(筑摩書房)のワンシーン。
ムーミンママというとしっかり者で完璧なハウスワイフという
イメージかもしれませんが、おおらかで、義務よりも楽しさを
優先させるタイプなので、完璧な隣人であるフィリフヨンカに
対抗心を燃やしたり、コンプレックスを抱いたり。
ムーミン一家の“いい人”ぶりが炸裂する、楽しいエピソードです。

裏側のちょっとセクシー(?)なポーズは『ムーミン谷の仲間たち』(講談社)
収録の短編『この世の終わりにおびえるフィリフヨンカ』で、
絨毯を洗っているシーンです。
海でカーペットを洗うのはフィンランドの夏の風物詩。
ヘルシンキの海辺にも絨毯を洗うためのスペースが設けられています。
フィンランドの海は塩分が薄く、絨毯の色が長持ちするんだそうです。

暖かな色合いのフィリフヨンカマグは飲み物を選びません。
『ムーミン谷の11月』(講談社)で不在のムーミンママに代わって
台所の残り物を上手にやりくりするフィリフヨンカにちなんで、
胡麻きな粉豆乳を作ってみました。
中途半端に残りがちなきな粉と常備されていることの多いすり胡麻を
スプーン1~2杯、あれば豆乳、なければ牛乳に入れ、
蜂蜜かお砂糖でお好みの甘さに。
カルシウムやイソフラボンの効果でイライラした気持ちが治まって、
フィリフヨンカのように張り切って掃除がしたくなるかも!?

text:萩原まみ(too)

2014年1月7日
トゥーティッキのモデルの人物は?

トゥーティッキ(Too-ticky)
2006-2015

器用で優しい、水浴び小屋の冬の住人。
トゥーティッキは原語でも英語でも同じ名前で、日本のアニメや
コミックスでもトゥーティッキと呼ばれています。なぜか小説が日本語に訳された際、
「おしゃまさん」という愛称がつけられました。

一見、人間のようですが、ちょっと不思議な形の足にご注目。男の子のようにも
見えますが、女性という設定です。赤いボーダーのセーターに、ボンボン付きの
帽子がトレードマーク。この帽子とパンツはアニメでは緑色でしたが、
フィンランドでは青。アラビアのマグも青色です。

トゥーティッキは年齢不詳ですが、ムーミンよりは少し年上らしく、
パパやママにとっても良き友人。冬眠せず、避寒もしないという珍しいタイプで、
ムーミン一家が眠りにつく冬にはパパが作った水浴び小屋に無断で住みついています。
『ムーミン谷の冬』(講談社)でムーミンがひとり冬眠から目覚めてしまったときは、
冬の世界のガイド役をさりげなく務めてくれました。

トゥーティッキのモデルはトーベ・ヤンソンのパートナー、トゥーリッキ・ピエティラ。
彼女は有名なグラフィックアーティストで、タンペレのムーミン谷博物館に
展示されている多くの立体作品を作りました。
トーベは「生涯独身で、夏にはひとり孤独に島で創作に勤んだ」
なんて語り継がれていましたが、実際はその隣にはトゥーリッキが。

トーベはダンスが大好きで創作と真摯に向き合いながらも人生を謳歌していたそうです。
トーベの島、クールヴ・ハルでの暮らしを綴った『島暮らしの記録』(筑摩書房)は トーベが文章を書き、トゥーリッキが挿絵を添えたもの。
ふたりの素顔についてもっと知りたい方は、
写真集『ヤンソンとムーミンのアトリエ』(講談社)をぜひどうぞ!

2014年はトーベ生誕100周年のメモリアルイヤー。トーベとトゥーリッキの島暮らしと
旅の様子を綴った貴重なドキュメントフィルムの上映とDVD発売も予定されています。

さて、トゥーリッキ同様、トゥーティッキも手先が器用で、特にコミックスでは
さまざまな活躍を見せます。『ムーミン、海へいく』(筑摩書房)では大工道具片手に
船の作り方を指南、ムーミン一家と共に航海に出かけます。
マグに描かれているのもそんな場面で、いつも腰に下げている愛用のナイフで
小さな船を作っています。裏面は『ムーミン谷の冬』で、冬の間使っていた
水浴び小屋をきれいに掃除しているところです。

このマグで飲みたいのは、2007年の冬マグ「Snow Lantern」の雪玉で作ったランプを
ムーミンと見つめる名場面をイメージした、マシュマロ入りのココア。
無糖のココアを少量の熱湯で溶き、牛乳を適量入れたらレンジで温め(もちろん鍋で
温めてもいいですが、手軽にレンジで加熱できるのもマグのいいところ!)雪玉に
見立てたマシュマロをたっぷり浮かべます。このメニューは、かつて、ららぽーと横浜に
あったムーミンオーロラカフェ(現在閉店)の「おしゃまさんのマシュマロラテ」への
オマージュです。マシュマロはココアだけでなく、ラテやミルクティに浮かべても
甘みが加わっておいしいですよ。

text:萩原まみ(too)

2013年12月7日
招待客も待ちきれない!

ソースユール(Fuzzy)
2011-

愛らしい花嫁姿は、ロッドユール妻=スニフのお母さん!

柔らかいピンクを背景に花束を持って佇む花嫁。
彼女はソースユール、スニフのお母さんです。
先に紹介したロッドユールと並べると
スニフがお母さん似だってことがよくわかりますね。

このソースユール、
ロッドユール以上に出番の少ないキャラクターです。
『ムーミンパパの思い出』(講談社)の後半、いきなり
ロッドユールとソースユールの結婚式の場面が飛び出します。

ムーミンパパがソースユールの存在をすっかり忘れていたため、
ふたりの出会いの詳細は不明。
ただ、結婚式を執り行おうとした王さまいわく、ふたりはひと目惚れで、
ボタンを交換したり、散歩したりして、愛を育みました。
互いに夢中で、おっちょこちょいなふたりは、招待客の到着を待てず、
さっさと結婚式を挙げてしまうほど、深く愛し合っていたのです。

マグに使われている絵はどちらも『思い出』からのもの。
ですが、実は、ウェディングドレス姿の横には、
帽子代わりの鍋に花を差して正装したロッドユールが!
暖炉の火にあたっている絵も本当はロッドユールに寄り添っています。
マグではソースユールの部分だけが使われ、ロッドユールは
カットされてしまいました。
新婚カップルに対してあまりにむごい仕打ち……
マグを使うときはそんなことは考えないほうが
ハッピーかもしれません(笑)。

ロッドユールとソースユール、
ふたつのマグはウェディングギフトや引き出物に最適です。
スニフを足せば、誕生祝いや新居への引っ越し祝いにも!
色みに統一感があるので食卓でのコーディネートもバッチリ。
そんな用途を想定して、スニフ一家が大抜擢されたのでしょう。

ソースユールの優しい色に合わせて、
米麹で作る甘酒なんかを入れるのもオススメですが、
作り方がややこしいので、暖かいエッグノッグはいかが?
卵1個を鍋でよく溶き、砂糖を大さじ1程度入れて混ぜ、
牛乳カップ1弱を入れて、混ぜながら中火にかけ、
とろみがついてきたら火を止めます。
好みで、シナモン、ナツメグ、
大人はブランデーやラム酒を。
風邪のひき始めにもよく効きます。
もっとパンチのあるものがよければ、
『思い出』のエピローグで再会を祝してみんなで飲んだラムいりトディでも。
ラムとシロップをトニックかお湯で割るだけです。
ソースユールみたいに最愛の人に寄り添って
暖炉の前で飲めたら最高ですね。

text:萩原まみ(too)

2013年11月7日
ボタン大好き、ロッドユール。

ロッドユール(Muddler)
2010-

まさかの大抜擢、ロッドユールはスニフのお父さん。

2010年にこのマグが登場したとき、ムーミンファンは「まさか!?」、
あまりムーミンに詳しくない人は「誰?」と思ったのでは。

鍋を帽子の代わりにかぶった風変わりな格好の彼の名前はロッドユール。
ムーミンパパとフレドリクソン、スナフキンの父のヨクサルと共に
冒険の旅をしていた仲間です。
青いコーヒー缶に住んでいましたが、残った赤いペンキで缶を塗ったら
乾かなくなり、住処を失って旅に同行することになります。

『ムーミンパパの思い出』(講談社)の説明によれば、
ロッドユールというのはがらくた集めをする小さな動物。
趣味はボタン集めですが、ガラクタが多すぎて、すぐにものをなくしてしまいます。

ムーミン谷でコレクターといえばヘムレンさん一族ですが、
ロッドユールは彼らのようにきちんと整頓したり、秩序立てて蒐集したり
ということはしません。
ただただボタンが好きで、ひたすら集めるだけ。
その気質は息子のスニフにも受け継がれていますが、
スニフは宝石や光り物が大好き。
父親のボタン集めのほうがお金のかからない趣味ですね。

ロッドユールは小説では『ムーミンパパの思い出』だけに登場する、
あまり出番の多くないキャラクター。
コミックスにはそっくりの外見のキャラクターが出てくるのですが、
彼はお父さんと瓜二つの息子で、スニフの兄のクロットユールです。

マグに使われている絵そのままのカットは見当たらないようなので、
クロットユールの要素もミックスされているのかもしれません。
ちなみに『思い出』のロッドユールにはヒゲがありますが、
マグの絵にはヒゲがありません。 (しかし、『思い出』のミムラには
なんとしっぽがあるので、細かいことは言いっこなしで!)

そんなロッドユールがマグに大抜擢された理由……
翌2011年にその謎が解けました。(次回に続く!)

明るい紫色のロッドユールマグには、インスタントのお味噌汁を
入れてみました。
もちろん手作りでもいいのですが、手軽なインスタントの味噌汁や
お吸い物を飲むときにもマグはオススメです。
でも、そのままでは味気ないので、切り干し大根とお麸などを追加。
乾物をちょい足しするときは、先にマグに入れて熱湯を注ぎ、
軽く戻してから、お味噌を入れて味をつけてください。
お麸が「ボタンみたい!」と、ロッドユールも喜んでくれるかも?

text:萩原まみ(too)

2013年10月7日
おそろしい女の魔物、モラン。

モラン(The Groke)
2005-

すべてを凍りつかせるおそろしい女の魔物、モラン。

ムーミン童話における二大バケモノ(?)モランとニョロニョロ。
どちらも意志があるのかないのか、コミュニケートは困難ですが、
モランのほうは光や暖かいものに引きつけられるという性質が。
しかし、モランの通った後には霜が降り、花は枯れ、生き物は寒さに震えます。
1時間以上、モランが座った場所には何も生えないと言われるほど。

そのため、人々から忌み嫌われ、友達もいなかったモランに、
ムーミントロールだけが思いやりを持って接します。

『ムーミンパパ海へいく』(講談社)でムーミンたちの明かりを追って、
灯台守の島までついてきたモランにムーミンはカンテラの灯を差し出します。
モランは明かりを見つめながら歌のような音をたて、
体を揺すって踊るのでした。

モランは言葉を発することはないと思われていますが、
『たのしいムーミン一家』(同)でトフスランとビフスランの持つ
ルビーの所有権を主張するモランは「高いだよ」「たりねだ」と
片言で訛りのある言葉を話します。
頭と体の境目が不明のマツコ・デラックス体型ですが、
裾のヒラヒラはスカートなんです。

フィンランドの長く厳しい冬の象徴であるかのようなモラン。
作者のトーベ・ヤンソンが、夏を過ごしていた群島地域ペッリンゲには
モランそっくりの形の巨大な岩があります。
今では目と口が書き加えられ「モラン岩」と呼ばれて、
地元の子どもたちから親しまれているそうです。

ベースの紺色がきれいなモランのマグは、個人的に大のお気に入り。
でもやっぱり、モランの性質を知っているせいか、
夏場にはあまり手が伸びません。 (暑苦しくてたまらない日に
少しでも涼しげな気分を味わおうと あえて使うことはありますが)。
空気が澄みきって、月や星が美しく輝く秋から冬が
いちばん似合うような気がします。

作ってみたのはカフェロワイヤル。
角砂糖に染み込ませたブランデーから立ち上る青い炎、
モランも喜んで踊ってくれるかな?

text:萩原まみ(too)

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